ポケモソは運ゲー

シャンデラを愛でるもの

QUALIA ~約束の軌跡~ プレイ感想

 

アンドロイドとの純愛を描いた一作。タイトルのQUALIAは脳科学用語で、おおよそ「感覚やそれに伴う経験」を意味する。そこから想像するにヒロインの成長が1つのテーマにあるのではないかと思う。
実際ヒロインのマキナは作られたばかりのアンドロイドとして、知識は有しているがそれの使い方や具体的にどういったものであるかは理解していない状態であった。エピソードとしてニンジンの皮むきをするシーンがあるが、結果としてニンジンが無くなるというものがある。アンドロイドらしさを表してる良いエピソードであると思った。
また物語としてSF要素も含んでおり、それによりいい意味で期待を裏切られた。(本当は別作品の名前を挙げるべきではないけども)ATRIとは別ベクトルで描かれているので是非両者を読み比べてアプローチの仕方を肌で感じてみてほしい。ATRIはすでに人の感情を理解できる完成されたアンドロイドとして。それに対してこちらはコミュニケーションは取れるが人の感情を理解できない、だからこそ人のことを知ろうとするアンドロイドとしての描かれ方をしている。 

 


ここまでは肯定的な感想。ここからは自分が思ったことについてのネタバレ込みの駄文。
自分はこれをプレイしていて段々と寒気がするくらい恐怖を感じた。純愛という名の狂気の作品であるのではないかと思ったくらい。
途中でシリアス展開として主人公が死ぬシーンがある。ここからどうなるのかと思ったらマキナが「自らの意思」で量子もつれを引き起こして時間遡行する方法を開発しやがった。確かに主人公が生前研究してたことを引き継いだって名目はあるけど15年かけて研究し続けるっていうのが恐ろしく感じた。マキナ=デウスエクスマキナ機械仕掛けの神。名は体を表すということか。
また、アンドロイドはメンテナンスさえすればほぼ永遠の寿命なのに対し、人間はパーツの換装などができないため有限の寿命である。そこで並行世界の主人公が何を考えたかというと、自信をアンドロイド化してマキナと同じ存在になろうとしたのである。そうすれば永遠に一緒にいられるという名目のもとで。
確かにATRIのラストシーンでも似たようなことをしているが、あちらはATRIに残された時間を一緒に過ごすため、そして人類を救うためという大義名分がある。それに対しこちらは完全に自己のためである。エピローグでちゃっかり結婚式まで挙げてるし永遠って表現に恐怖を感じた。


その他の要素として、主題歌のQAULIA:AIが紫咲ほたるさんの歌声とマッチしててめちゃくちゃにいい。 SDがかわいい。でも2枚しかない。

 
あと公式サイトがドメイン売却中になってるのどういうことだ。